Case 4

CASE4

男性・35歳


僕の幼少時代は暗い思い出しかありません。

 

ギャンブルが元で借金を抱えた父親は僕が3歳の頃に蒸発。

母親は女でひとつで僕を育ててくれましたが、休みなく働き続けていたため、僕は毎晩ひとりでコンビニ弁当を食べていました。

寂しさを紛らわすために、次第に悪い友人と徒党を組むようになり、バイクを盗んだり校舎の窓ガラスを割るなど、荒んだ思春期を送っていました。

元来、腕っ節が強かったこともあって、100名ほどの不良チームのヘッドとなり喧嘩に明け暮れていました。

 

ある日、隣町の春日部を縄張りとしているカラーギャングと諍いがあり、川原で全面対決となりました。

敵のカラーギャングたちはリーダーを中心に完璧に統率されており、その動きは素早くて無駄がなく、かつ信じられないくらい勇猛果敢でした。

それまで無敵を誇っていた我がチームは完膚なきまでに叩きのめされてしまったのです。

 

川原で仰向けで大の字になった僕に、鉄パイプを持ったギャングのリーダーが歩み寄って来ました。

人殺しも厭わない連中ですので、とどめを刺されるのを覚悟しました。

しかし、ギャングのリーダーは僕に手を差し伸べてこう言ったのです。

 

『鷹の団へようこそ!一緒に天下を取ろう!』

 

これが僕がFC鷹の団に入ったきっかけでした。」

 

(この文章はフィクションです)